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バブルのおわり [お金]

ITベンチャーとか、アカデミック系のベンチャーの投資バブルもそろそろおわりじゃなかろうか。

1990 年代はじめの、いわゆる「バブル崩壊」のとき、ある日突然、山一証券がつぶれたり、住専やらノンバンクやらの資金繰りが苦しくなった。
・・・ように僕には見えた。

だけど、いま思うと、あの頃の関係者は自分がトタン板の上のネコで、もうこのままじゃ済まないけど引き返せないとこまで来ているのは誰よりもわかっていたように思う。
わかったときには、もうどうしようもなく、とにかく土地の値段が上がらないと破滅という人どうしでお金をぐるぐる回してた。
いざバブルがはじけたときには、
「ああ、ついに来たか」
って感じ。
あの頃、株式投資をしない父親を、なんてもったいないと思っていたが、僕こそが世の中をしらない馬鹿者だった。

今の(日本の)ベンチャー投資バブル、増資しか会社を継続する方法がない会社がいっぱいある。
増資に見合うリターンが返せる見込みがなくても、もっと大きな増資をするしかない。


・・・でも、なんかやっぱおかしいよな。自分の経常利益で維持できない会社。
この不自然さに感じるもやもやは、バブルの頃に、資金がなくてもどっかから借りて土地投資を繰り返したノンバンクのもやもやに似てる。
「これからの日本を変えるのはベンチャーだ!」
と息巻いたところで、新規性もない、どっかで見たビジネスやゲームのパクリが以前にもまして蔓延してる。

もうそろそろ口八丁の増資に限界が来て、ここから一年くらいの間に破綻する会社も出るんじゃないかと思う。
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研究開発費がかさむ、というインチキ [お金]

最近だと一昨日くらいに
「フェイスブックの 10〜12月期の純利益が減った。*研究開発費がかさんだので*」
というニュースがあった。

製薬や素材の研究開発って、凄くお金がかかるけど、一発当てるために、見込みをつけて、目標に向かってガンガン投資してくイメージ。
そして、一発当てるとそれだけで10年は食えるとか、そういう感じ。

IT 系のサービスやってる会社の研究開発費も、目的があって、それに向かって邁進している・・・というイメージを持ちがちだし、以前はそういうふうに僕も思ってた。だけど最近、それは違うんじゃないかという気がしてきた。

会社として、収益が出て来た時に
「この儲かっている時に人を増やして*何か*やろう。人を増やさないと何もやってないと見なされて株価が下がる」
って、具体的な勝算はなくとりあえず人を増やしていることが多いんじゃなかろうか。
工場を建てるとか投資するところないので、エンジニアを増やすしかない。

まぁ、フェイスブックは知らないけど「研究開発費が増大して」って当てもなく人を増やして、みんなが右往左往して、作りかけで何の役にもならないプログラムがいっぱいできちゃうところを想像しちゃう。
資金を溶かしちゃってるだけの状態。

そういえば、アスキーが買収されて資産査定された時に社内にダビスタの作りかけでどうにもならないものとか、いっぱいあったらしい。ああいうのが、無形固定資産として計上されちゃうから経済紙で見ると資産は減ってないってことになっちゃうんだろうなぁ。

デフレ脱却はできるんだろうか [お金]

僕らが子供のころは、物価がどんどん上がった。デフレは、この10年ちょっとのことかもしれないけど、バブル崩壊後は、多少のインフレがあったにしても、ものの値段が上がってる気がしない。
もう、20年も、ほとんどものの値段はあがってなくて、僕が新卒の頃と比べて、初任給なんかは驚くほど変わってない。

社会人の中では、もう中堅どころになってしまった自分で、ようやく子供のころにインフレだったことを覚えている。IT 業界にいる多くの人は、インフレがどういうものか知らないんじゃなかろうか。そもそも、自分がインフレがどんなだったかイメージできてない。
小学校の社会科で「デフレ」なるものを教わったが、果たして現実の経済でそんなことおこるのか?インフレなら自分の身の回りで起きているが・・・と思ったが、今の子供は逆なんだろうか。

ところが、ここにきて民主党政権から自民党政権になったところで、なにもしないうちに10円くらいは円安になった。政府と日銀が共同声明で 2% のインフレターゲットを設定するらしい。
世の中いろいろと、ついにデフレ脱却(インフレ)か?という雰囲気になっている。
一方で、国家公務員の給与は2年間一律削減だし、地方公務員もそれに従えといって地方交付金を減額する予定らしい。

本当に、インフレになるのかどうか、一年後に振り返って確認することにしよう
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僕の MorphyOne事件 [お金]

いつか、このことを書こうと思っていたのだけれども、shi3z さんが書いてたので思い出して、自分の MorphyOne 事件のことを書いてみる
http://d.hatena.ne.jp/shi3z/20120525/1337933070

実はあの頃プロジェクトの ML を購読していて、割り印オフ(出資の集い)に出ようかとか、予約金を払い込もうかと、わりと真剣に考えていた。
とよぞうさんの ML での発言は前向きで優秀なすごい人に見えた。
あれ、2000年頃だったんだなぁ(遠い目)。
http://morphyone.info/wiki/index.php?MorphyOne%CE%F2%BB%CB%C7%AF%C9%BD
あの頃、 10万円をポンと出せないくらいの財力で良かった(今もポンとはだせないけど)

しかし、結局、完成はおろか試作機すら完成せず、やったことは USB のオモチャを設計&製作したくらい。ことが大きくなってしまったのは、製品が Obsolate になってしまうからということで、 AMD Elan SC400 など必要な部材を先に買ってしまったこと。また会社を設立して湯島にマンション借りてしまったこと。
あれが、ソフトウェアであれば事前に出資を募ることもなかったろうし、そうなれば金銭的な被害をこうむる人もいなかったろうし・・・

結局、とよぞう氏が厨二病を全開に発動させてただけだったので、それは
「おれ、これから Linux を超える世界最高の OS つくるぜー」
と言ってる中学生とおなじことだったようだ。それが、ハードウェア、資金、会社組織ってところで何か凄いことのように思えてしまっていた。

あるとき、とよぞう氏が会社の残金について書いていて、
「それではとても完成しない・・・」
と多くの人が知るときまで、僕も、
「今は思ったように進んでいないけど、いつか完成するに違いない。一部の文句を言ってる人達は、ボランタリーにやってくれてるとよぞうさんに感謝こそすれ、多少の遅れを怒るべきではない」
と思っていた。
ほとんどの資金を溶かしちゃってると知ったあの時の衝撃・・・詐欺にあった人が「だまされた」って思う瞬間ってこんなんなんだな、と思った。
若い頃に、お金も出さずに、ああいう経験ができて非常に勉強になった。
前向きな発言をして、実力がありそうに見えてもダメなものはダメだし、実力に見合わないことをしたら人に迷惑がかかる(し自分も傷つく)ということを知ったできごとだった。

名誉のためにあえて繰り返して言うと、詐欺ではなかったし、とよぞうさんは完成するつもりで悪気はなかったと思う。しかし、出資者、予約者にしてみれば詐欺にしか見えなかっただろうし、世の中の詐欺事件として裁判されているものの一部は、あんな感じなんだろうと思う。

実は何も進んでいない、ということで荒れて見るに耐えなくなったところでML は退会してしまったので、あの ML がどこまで続いたかよく知らない。
しかし、裁判して破産して資産の売却が決まったあたりまで、リアルタイムにウォッチしていた記憶がある。

いきなり citi カード終了のお知らせ [お金]

以前、年会費無料でポイントも付く Amazon カードが、いきなり citi カードになった話を書いた。
http://nakagami.blog.so-net.ne.jp/2008-10-03
この時、カード番号が変わってしまって、電話料金とかの自動引き落としがキャンセルになってしまった。(Amazon のポイントが付くというので調子にのってできるだけクレジットカードで落とすようにしてた)以来、懲りて、自動引き落としはクレジットカードじゃなくて銀行口座引き落としにしてる。
そして、以降、年会費が2000円だったか、それくらいの額がかかってた。
「ひでーなー。使ってないので、辞めたいなー」と思いつつ、めんどくさいのでそのままになってたが、今日、いきなり「重要なお知らせ」ということで、 citi カードからお手紙が来てた。
しかも、 2012年5月末で終了だって。

このスピード感凄いな。

どうも、クラッシックカードという、年会費が一番安いやつを2年間使ってない奴に、このお手紙を送りつけて来たらしい。
それにしても、4月になってから5月末に終了って、2年振りに海外旅行行こうってひとが困るとか、ないのかな。

3度目のバブル崩壊 [お金]

(リーマンショックとか、影響大きかった人も多いと思うが、以下はあくまでも自分の話)
僕の人生に関係するバブルが今までに3回あった。

1回目は、狭義のバブル。土地の値段がバンバン上がって、人手不足と言われ、
大学生の半数以上が一部上場や、その子会社に入った。
僕が大学4年の頃がピークだったので、四年生大学を卒業する同級生は、
やれ、清里でテニスで拘束されたとか、うなぎごちそうになってた。
まさに隔世の感。
定期預金で堅実に蓄財していた父を当時「ばかだなぁ」と思っていたが、
ごめんなさいお父さん、僕が間違ってました。
僕が卒業したのは大学入学から6年目なので、就職はやや厳しくなっていたが、
それでも、えり好みしなければ、就職はそれほど難しくなかった。
まだまだ世の中の会社も余力があって、新卒社員に「即戦力」と言わず、我慢して
育てようとしていた。
ここまでやってこれた、このバブルと古い日本の会社組織のおかげと思っている。

2回目のバブルは IT バブル。微妙に取引先企業の業種が違ったからなのか
IT 企業で働いているはずなのに、「景気がいいなぁ」と思ったことはなかった。
ただ、バブル崩壊のときは、ボーナスが出なくなって、家のローンのある人には
会社が(無利子で?)貸し付けてた。会社も社員も大変だったのが平社員で
アパート暮らしの僕にも伝わってきた。その頃、給料の遅配はないものの
かなり厳しかったようだ。そのときは、「会社ってもろいもんだなぁ」と思った。
IT バブルは、あまり良い思い出がない。

3回目のバブルは、今まさに大きく膨らんでいるソーシャルゲームのバブル。
影響度といえば、今回のバブルが一番大きい。
Web プログラミングを生業にしていれば、それがソーシャルゲームじゃないとしても
その恩恵を受けているだろう。
今、僕が Web プログラマーとして、曲がりなりにも仕事できているのも、
ソーシャルゲーム業界に人が集まっているので、
業務システムや EC サイト構築に必要な人材が足りてないというのはあると思う。
今回のバブルでは、必要性に迫られて、経験年数によらず、
技術力のある人材を高く評価しようという機運が産まれたと思う。
それは、いままでになく良いことであり、バブルが崩壊しても、変わらない
といいなぁ、と思っている。

そして、3回目のバブルはもうすぐはじけると思う。
市場がなくなるわけではないだろうが、国内は飽和してるし飽きもくる。
世間の目も厳しくなって、法的な規制も入ってくるだろう。
今は業界全体が倍々の成長を当然のものとしてイケイケだが、
いつまでもそうはいかないだろう。
グローバル展開、と言ってみたところで、法的な問題や国民性、宗教の違いもあって
そんなにうまくいくとは思えない。
グローバルなパチ屋って成立するんだろうか?
Zynga みたいは DAU の多いアプリで薄く広くならできるのかもしれないけど
日本みたいな超高ARPな環境って、ないと思うの。

1回目のバブルの時、世の中の人はバブル崩壊がいきなりやって来たと思った。
でも、不動産や住専の偉い人のなかには勘づいていたひともいたと思う。

正月にしゃれこうべを掲げて警告した一休さんのように、
「備えなさい、さすればそうひどいことにはなりませんよ」
と言いたい。
僕も、ソーシャルゲームの開発でいろいろ良い経験をさせてもらった。
みんな、そういう経験を大切にして、きたるバブル崩壊に備えるしかなかろう。

1000円借り [お金]

昨日の Zope/Plone 開発勉強会の後の飲み会、いざ精算で
「んじゃ、5000円オールね」
と言われたところで、4000円しか持っていないことが発覚。
「年齢掛ける1万1000円は財布に入れておくべし」という社会人常識の 1/10。あー恥ずかし。
あるだけ払って、あとは来月に takanory さんに支払うことにしよう。
家にこもってると、銀行ATMによる機会がないのよね。
で、無一文になったあとにもずうずうしくも二次会に参加。そちらは零細企業の予算から出た模様。ありがたやありがたや。お言葉に甘えることにした。

それにしても、(首都圏の電車で使える)PASMO と(最寄り駅からのタクシーのための)クレジットカードのおかげで、お金がなくても家に帰ることができた。あと 30年もしたら紙幣がなくなって、なんとかカードですべての決済をするようになるかも。

(追記)ブクマされた
http://b.hatena.ne.jp/entry/nakagami.blog.so-net.ne.jp/2009-10-18
年齢掛ける1万円ではなく 1000円だった。
年齢掛ける1万円は怖くて持ち歩けないが、世の中のおばちゃんは結構持ち歩いているらしい。
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ソフトウェアが無形固定「資産」というのが一番しっくりこない [お金]

作ったプログラムが100年どころか3年使えない、という昨日の話の続き。
なんでもソフトウェアは無形固定資産として計上できるそうな。
税務会計のことは良く知らないが、これが一番しっくりこない。
だって、どんなに工数を掛けようと価値のないプログラムはまったく価値がないから。
それが、税務上は、
「このソフトウェアはまだリリースしてないけどX人月の工数が掛かっているからY億円の価値がある」
っていうんでしょ。
まぁ、それがあるから IT ベンチャーがスタートアップできるという事情もありそうな気がするけど。

もちろん、資産的価値のあるプログラムもあると思うけど、資産的価値のまったくない、一刻も早く捨てたほうが良いようなプログラムがほとんどじゃなかろうか。

アスキーの経営がいよいよダメになって買収されるときに、金になると算定していた多くのゲームなどのソフトが、ほとんどがやりかけのまま放置でどうにもならなかったというような話だったのを思い出す。

インフレの時に何をしていいのかわからない [お金]

子供の頃に自動販売機の缶ジュースの値段が毎年のように 10円ずつ上がっていたのをなんとなく覚えている。ところが、HI-C が 110円、とんぼ鉛筆が 30円になったあたりからものの値段があがっているという実感が無くなった。
大学生でひとり暮らしをするようになって生活のあらゆるものの支払をするようになってから、こないだの3月くらいまでは、ものの値段は同じか、やや下がって当たり前だった。
定期預金の金利は0みたいなもんだけど、その代わりものの値段が上がってないので、問題なかった。就職してからずっと、無駄遣いしなければお金が普通預金に積んであっても、それはそれでよかったからある意味楽だったと思う。ものの値段が下がるんなら、使えるお金は実質増えるわけで。
ところが、4月に入ってからは子供の頃のことを思い出させる値上げラッシュ。バターとパンとガソリンも上がってるけど、とにかく刺身が高くて、もうマグロなんて買えそうにない。(マグロは中国のお金持ちが買ってるそうなので、もうこれからずっと食べられないのかもしれないが、それはまだ我慢しよう)

自分の資産で一発当てようとか利子で食っていこうとは考えてないが、目減りしちゃうのは困る。ところが、今まで経験してないので僕の普通預金のお金をどうしたら目減りしないのか、さっぱりわからない。多くの、小さな子供を持つ世代のひとは同じだろう。
そんな話をしたら、「これから先に要りそうなもの買っとけばいいんじゃね?」と言われた。
子供の学生服とか、成人式の晴れ着・・・無理だ。その頃のサイズがわからん

固定金利でお金を借りまくって、原油を買っておけば良い気がするけど、原油って何処で買うの?
もしくは小麦かバター。

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業務システム開発の価格破壊 [お金]

1帳票とそれを承認するワークフローで9万8000円
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Interview/20080507/300865/
Java フレームワークで PostgreSQL で Flex で、全部で2日。
これで全部の業務に対応できるとは思えないけど、試みは理解できるし、あらかたの業務に対応できるんならいいなぁ。
この価格なら、多少思ったのと違うと思って、もう一回注文しても十分既存の手法より安い。逆に、納品されたときに思ったのと違うから作り直せっていうのは通用しないだろう。この商売がうまくいくには、そういう考え方の切り替えをユーザーもできるかどうかにかかってると思う。

開発するほうは2日で9万8000円だとギリギリで失敗できないから、ある程度優秀な人でないと無理だな。

そういえば、1タスク8万円っていうのはうまくいっているんだろうか?
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20070719/277909/

コストダウン(というか10万円に収めるための)工夫は面白い。というか参考になる。
・プログラムは作らないと動くものはできないので、それはなくせない
・Flex のほうが HTML より速く作れるから Flex
・使い方がわかるように作ればマニュアルは要らない
・デプロイのコストがバカにならんのでもうちょっとなんとかしたい
という発想は、普通の(ぬるま湯の)業務システム開発では出てこないな。
むしろ、マニュアル書いたり、納品したりするコストは見積もりに乗せちゃえばいいんだから、削ろうっていうインセンティブがわかないんだよね。
わかります。ぬるま湯に漬かってるので。