会社10周年

金曜日に、会社の10周年の記念のパーティーがあった。
普段は会社の全員参加のイベントめいたものはなく社員旅行ですら真に任意参加だというのに、10年目というのは特別なものらしい。

僕は５年弱なので、会社の歴史の半分も経験していない。

社長も入れてほんの数人の創業期や、リーマンショックで仕事が無くて、逆に人が採りやすくなったので採用を増やしたりしたときに、さぞや会社の存亡の危機となるようなピンチもあったんだろうなぁ。
・・・ということは、日頃気になっていたので、社長とCTO に
「10年で一番大変だったのはいつ頃ですか？」
と聞いた。

すると、二人とも僕が会社で最初に仕事したあのプロジェクトの時だ、とのこと。
うーむ、創業期の仕事のなさとかリーマンショクとかよりもあれ？

社長が言うに
「あのときは会社潰れるかもしれない」
と思ったとのこと。
僕は、自社がどうか？ということを考えてる余裕はなかったが確かに
「このままうまくいかないと、お客さんが潰れるかも」
という考えは何回かよぎった。

数年後に、お客さんの担当の方に「あの頃は、辞表をポケットに入れていたよ」と言われて、「いやいやご冗談を」ではなく、「まあ、そういうこともありますよね」と思った。

あのときは、
「もうこれはとにかく体力が続く限り頑張るしかないな」
と思っていた。
お客さんも、自社の人たちも誰かを責めることがなかったので、体はキツかったが、気は楽だった。あの難局が乗り越えられた理由があるとしたら、社長を含め関係者が誰かのせいにしなかったからなのではなかろうか。
あの時、気晴らしや自己保身のために、 nakagami のせいだみたいに言われたら僕も続かなかっただろう。

僕が、あの案件をやったのも、僕の転職とか、人員アサインのタイミングとか、まったくの偶然で、２つの会社が無くならずに済んだのは、いろいろな巡り合わせの偶然の賜物なのかなと思う。

ちょうど10周年記念パーティーの社長プレゼンで「人間万事塞翁が馬」という言葉が出てた。あれがなかったら・・・という考えもあるが、あれがあってあれを乗り越えての今ということもある。

そんないろいろを考えると、会社20周年を迎えられるのかどうかわからないし、その頃に同じ会社にいるのかもわからないし、そもそも自分が生きているのかどうかもわからないなあ。