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ドリームチームの思い出 [しょーもないこと]

(引き続き、このエントリーもツイートやはてブなしでお願いします。このエントリーは言い過ぎの面もあるので割り引いて読んでください)

1つ前のエントリーのようなことがあった直後だったと思うけど正確な前後関係をあまり覚えてない。そんな頃のこと。

(今はまた大きく変わってるんだろうけど)その頃のソーシャルアプリは企画進行、デザイン、プログラミングを全体で7〜8人くらいの規模でやって、その単位で複数のプロジェクトが平行で進められていた。
わりと、チーム編成や進行がいいかげんになっていたところ、経営的にヤバいので、真剣に優秀な人だけのメンバーを作って、期限をきっちり決めて、ヒットするアプリを作っていこうということになった。・・・らしくて、そんな話を会社の偉い人達が延々と会議してるなー、と思ったら「ちょっと・・・」と呼ばれて偉い人達の中でお願いされた。

「この人達とアプリを作って欲しいんですけど・・・」

メンバーは、簡単にいうと社内での勤続期間が長かったり、年齢が上だったりして「扱いの難しい人」達だった。能力は凡庸でそれでいて自尊心は高い。勉強していて多少ものは知っているが実体験と結びついてないので役に立ってない。手を動かそうとしないで指図しようとする評論家。ものごとを頼みにくいのでチームで素早くことを進めていくのには不向き。どこの職場でもダメというわけではないと思うのだが(そういう意味では可哀想だが)ベンチャー向き、ソーシャルアプリ向きではない人。そういう人達が何人かいたのだ。

僕は常々「あの人達はダメだ」と言っていた一方で、「いや、そんなことないですよ」という人もいた。でも結局、面倒見るのは俺かよ、と最初に思った。

ヒットアプリを目指すプロジェクトにいると、チームの生産性が落ちる、かといって、遊ばせておくのも社内モラル上よくない(し、遊ばせる余裕もない)全部 nakagami さんにまかせちゃえー、という検討結果らしい。

そのお願い(それは、とても職務命令という感じでなく本当にお願いだった)を聞いた時に、めまいがした。中学校の修学旅行の時に、クラスで誰も一緒に行動したくない子達を1つの班に集めて、その班に僕も入れられちゃって修学旅行が全然おもしろくなかったことを思い出した。
アプリは完成しなくてもいいというわけでなく、なかなかチャレンジャブルなスケジュールが設定されていて、その会社にいた間では、もっとも困難なミッションだった。もう、ほとんど不可能としか思えなかった。
しかし、一方で、他に人がいないというのもよくわかった。一応、僕は社内で最年長で、勤務期間も長かったので、他の人のいうことはなんだかんだ言って聞かなくても、僕の言うことは、従おうという気持ちになってくれる、僕の能力は別にして、確かに他には適任者がいない気がした。

過去、あれほど嫌な仕事とわかっていて引き受けたことはなかったが、結局、その「お願い」を引き受けることにした。最終的にはメンバーの頑張りもあって、アプリは当初のスケジュールでリリースできた。
残念ながら、それが流行のカードゲームの形式でなかったので収益的に厳しくてすぐに終了してしまったが、ああいうアプリは出しても無理だ、ということがわかったというだけで価値があったと思うようにしている。

さて、その会社を辞めて、ずっと後、その頃のことを知る人と飲む機会があった。
「やー、それにしてもあの時の仕事は大変だったよー」
という話をしたのだが、案の定、チーム外から見ていると
「優秀な人達だけを集めてヒットを狙った(ずるい)チーム」
と映っていたようだ。
「だよねー。あの頃、みんな『ドリームチーム』と思ってたよねー。でも違うんだよ。実体は『ショムニ』だったんだよー」
という話をした。
エンジニアですら、一緒に仕事してなければ他のエンジニアをちゃんと評価することなんてできない、ということを認識したことであったよ。

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