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くんくん死んじゃった [家族]

うちに新しい動物が来た場合、記念に一回は写真をとってこの日記に記録するように
しているのだが、くんくんだけはしばらく前まで記録写真が無かった。
なにしろ、日記を書くようになった遥か前から家にいたので。

「目の見えないネコ飼っていい?」
と言われたのは、新婚早々の春だったので 19年半前のこと。
当時、かみさんが勤め始めた動物病院に捨てられたネコの中で、目の見えない
(先天的なのか後天的なのか目玉のない)ネコがくんくんだった。
「新婚なのにわざわざ目の見えないネコ?」
というのもあるが、この勢いで、どんんどん恵まれない動物拾って来たら
えらいことになるので、ここで「いいよ」と言ってしまっていいものなのか、
と悩んだ記憶がある。
・・・が、まぁ拒めるわけもなく、新婚の家に目の見えないネコが来た。

目が見えない代わりに、せめて鼻が利きますように、ということで
かみさんが「くんくん」と命名した。
動物病院のスタッフは、もらわれてくる前まで「ぶさいく」とか「宜保ちゃん」と呼んでいたらしい。

最初は、大きなケージに入れてそこで飼うと言っていたのだけれども、入れたとたんに一日中「にゃーにゃー」うるさいので、根負けして出してやると静かになった。
以来、僕のベットで寝るようになった。
今いるイヌやネコは、普段はケージに入っているのだが、くんくんだけは自由気ままに暮らしていた。

目が見えないから、活動に不自由するに違いない。長く生きられないに違いない。
と思っていたが、スーパの袋は勝手に破って中のものは食べちゃうは、飼っていたスナネズミは食い殺されるは、色々とたくましいところを見せてくれた。
前に住んでいたアパートには、ロフトにはしごがついていたが、そのはしごも不自由無く上り下りしていた。
くんくんを見て視覚障害者の人も、僕が思っているよりは自由に暮らせてるんだろうなぁと思うようになった。

この前、腎不全で入院ということになった時に、これはもう家に戻ってこないかもと、慌てて写真を撮った。
http://nakagami.blog.so-net.ne.jp/2012-06-20
1週間程入院したが、これはよくならないいうことで自宅に帰って来た。

最初、通院して点滴してたが、くんくんが洗面台の下に陣取って徐々に動けなくなってきたので、最後はそこでかみさんが点滴して、暮らすようになった

ここ一週間は、食事もまったく食べてなくて、点滴も生理食塩だけなので、毎朝、洗面台に行くのが怖かった。
今朝行ってみると静かに息を引き取っていた。泣ける、というより何かほっとした。
自分の好きなところで、静かに息を引き取ってよかった。

考えてみたら、祖父も父も18年しか一緒に暮らしてないので、
祖父や父よりも長く暮らした生き物と別れることになったんだなぁ、と気づいた。


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