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やめられない食品検査のこと [日記]

BSE が問題になって、全頭検査が法律で義務づけられたのは僕が大学を卒業して数年後。
解体時の牛肉の検査は獣医の仕事なので同級生も、何人か屠畜場の食肉検査をしてる。
それまでは、残留抗生物質が屠畜場検査の最大のテーマだったが BSE の検査が必要になった以降は、それが一番たいへんみたい。

もう随分前の話になるが、BSE 検査が始まった頃、同級生が
「BSE の検査の当番の時は緊張する」
と言っていたのを覚えている。
スクリーニング検査の結果を待たずに、枝肉はと畜場を出てしまっているのだが「擬陽性」になると、枝肉を戻させて本検査になる。
本検査で陰性になっても、肉屋にして見れば面倒このうえなく、死活問題である。
(当初は、検査も慣れてなかったためか、擬陽性が出たというニュースを時々聞いた)

そもそもが、全頭検査の必要性と有効性に疑問があると僕は思うのだが、法律で検査が必要なくなった今も、都道府県は BSE 検査をやめられないでいる。みんな、自分がそんな検査しないから気楽なもんだが、担当してる獣医のことを考えると、「はやくやめてあげようよ」って思う。
(そのための人員配置まで考えると、お金も相当かかってるし)

福島原発の事故の結果、食品のセシウム(の放射性量)検査がおこなわれている。こないだまでの国の暫定基準から、最近、国の基準が引き下げられ、業界団体などは、それよりも小さい数値を基準にして安心を競っている。
しかし、その値はバナナや海藻の放射線量と比べると意味ないくらいに低いので、(安心のためにというのはわかるのだが)僕にはやり過ぎに思える。

今は、まだ地震がおきてから1年ちょっとしか経ってなくて、関心も高いので気持ちはわかるけど、この検査、どれくらいの期間やればいいんだろう。
検出されてるセシウムって 137 なの?半減期 30年らしいんだけど。

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